太極拳教室の探し方と選び方

太極拳をやってみたいけど、たくさんの教室があってどこを選んだらいいか分からない…。少し調べてみると太極拳教室にはたくさん種類があることに気付き、悩んでいる方も多いかもしれません。
 
公園で誰でも無料で気軽に参加できる太極拳から、大会に出る太極拳やたたかう太極拳もあるの??なにが違うの?いろいろあって分からない!と悩んでいる方必見!!
 

太極拳ってなに?というところから、ご自身の目的に合った太極拳教室の選び方をお伝えしていきます。

太極拳ってなに?

一般に太極拳と聞くと「公園でおじいちゃんやおばあちゃんが大勢で行う、ゆったりとした踊りのような健康体操」というイメージがありますよね。つまり『太極拳=高齢者の健康維持のための運動』、そんな風に認識している方は多いのではないでしょうか。

では太極拳とはなんなのか?を見ていきましょう!

太極拳はホントは武術だった!

太極拳は、中国の長いたたかいの歴史の中で生まれた中国武術の流派のひとつです。

あんなゆっくりでたたかえるの?!と思われる方もいらっしゃると思いますが、実際の戦闘ではものすごくスピーディーで豪快に動く流派なんですよ。

あのゆっくり踊っているような動きにはすべて意味があって、じつは攻防の動作なんです。

太極拳の簡単な歴史

 太極拳は中国4千年の歴史…と思われがちですが、実際は清の時代から数百年程度の歴史がある民間の武術です。

とは言っても、中国の武術の歴史は私たち日本人が想像するよりもずっと長く全てが繋がって形成されているので、あながち間違ってはいません。創始者については諸説ありますが、河南省の陳家溝から始まったとされています。

太極拳教室の種類

すでに太極拳教室探しをしている方はお気づきかもしれませんが、太極拳と一言に言っても教室によって全然内容が違うんです。太極拳教室には種類があって、大きく3つに分けられます。

  1. 健康のための太極拳(健身太極拳)
  2. 美しい演武の太極拳(表演太極拳)
  3. たたかうための太極拳(伝統太極拳)

ベースにある『太極拳』という武術は同じであるものの、全く違う内容を学ぶことになります。この3つがそれぞれどんなことを目標にして、どんなことを学ぶのかを見ていきましょう。 

教室の種類によって学べる内容が全く違う!

①健身太極拳

健身太極拳は文字通りの『健康になることを目的』とした太極拳です。

公園でやっている誰でも参加可能な無料太極拳や、スポーツクラブや公民館でやっている多くがこの健康を目的とした太極拳でしょう。

体への負担も軽く、呼吸を整えゆったりとした運動で足腰を鍛えることができる、何歳からでも始められる生涯スポーツです。

健身太極拳はどんなことを学べるの?

健身太極拳の教室では主に8式太極拳や24式太極拳を扱う教室が多いです。〇〇式とは動作の数です。つまり、24式ならば24個の技が入っている形のことになります。

そのほかにも五禽戯(ごきんぎ)や八段錦(はちだんきん)というものを扱う教室もあります。

健身太極拳ではこれらの形を行うことで、全身を連動させて呼吸法とともに巡りを良くしてからだの健康を促します。

基本的に健康になることが目的なので、たたかうことや技に対する難しい要求はありません。簡化24式太極拳は特に人々の健康を守るために作られた太極拳なので、誰でも気軽に始めることができます。

健身太極拳教室の見つけ方

前述したように、巷の太極拳教室のほとんどはこの健康目的の教室が多いので、検索すればすぐに見つかるはずです。

ご近所の地区センターやスポーツクラブ、もしかすると公園などでも見かけることができるかもしれません。

金額も無料からピンキリにはなりますが、比較的安い金額で教えている教室が多いと思います。

太極拳教室、〇(数字)式、気功、養生功、五禽戯、八段錦 等がキーワード!

②表演太極拳

表演太極拳は太極拳の『演武をメインとするスポーツ競技です。コンタクト試合はありませんが、演武の美しさや正確さを競う競技大会があるのが特徴です。

世界的に『WUSHU(ウーシュウ)』と呼ばれ、日本では『武術太極拳』という競技名で世界中に多くの選手がおり、太極拳の他には長拳、南拳が主な競技です。幼児から80代の高齢者までととても幅広い年齢層の方が選手として大会で活躍しています。

太極拳の種目では健身太極拳と同じように24式太極拳があるなど、内容は健身太極拳と同じ部分もありますが、芸術的な要求点や難易度も高く、武術としての要素も求められます。

美しく優雅な太極拳をしっかりと深く学びたい方は是非表演太極拳へ。大会を目指す方には健身太極拳を普段練習されているか多くいます。

表演太極拳はどんなことを学べるの?

武術太極拳では、中国武術の基礎である長拳から学んでいきます。実際の戦闘法を学ぶことは基本的にはありませんが、武術としての身体操作や力の出し方、武器の扱い方や法則などの戦闘法以外の多くを学ぶことになります。

また、いかにひとつ一つのわざを正確にかつ美しく演武できるかが重要なので、優雅で美しい太極拳を学ぶことができます。

しかし太極拳だけの教室で、大人クラスしかない場合は基礎から全て学べる教室は少ないかもしれません。ジュニア教室に大人も参加することも可能なので、本気で上を目指してみたい方はジュニア教室や、各チャンピオンを輩出していたり、先生自体がチャンピオンの教室に行くことをオススメします。

表演太極拳教室の見つけ方

武術太極拳の教室は、都心部には多く存在していますが、地方には少ないかもしれません。更に上を目指すために都心に出てくる選手も多くいます。

表演太極拳の教室を見つけるには、競技名である「武術太極拳」で探すと見つかりやすいです。練習場所はそれぞれですが、基本的に学校の体育館等を利用していることも多くあります。

武術太極拳、カンフー、長拳、南拳、24式、総合太極拳、ジュニア、大会 がキーワード!

伝統太極拳

伝統太極拳は他の二つとは違い、武術本来のかたちである敵に対抗し退けることを目的とし、太極拳のたたかいの方法を学びます。

映画などで見るような、いわゆる『カンフー』に憧れている方はこの伝統武術のお教室に行きましょう。スパーリングなどの対人での練習ももちろんあります。

護身術として教えている、女性の方も安心して参加できるような教室も中には存在していますので、ご安心ください。

伝統太極拳はどんなことを学べるの?

文字通りに、その歴史や太極拳の技ひとつひとつの技法などを学ぶことができます。太極拳の哲学を多く教えるところも多くあります。

武術を学ぶと同時に礼儀や武徳を身につけることを大切にしているので、精神面での鍛錬も行います。力を学ぶには、その力をコントロールすることがとても重要になります。

高級なところだと、武術気功や各種武器術も教える教室も中には存在します。一番ピンキリと言えるのが伝統太極拳の教室ではないでしょうか。

中には対人練習はほとんどなく、形の練習がメインの伝統太極拳教室も多く、パッと見ただけではその判断が難しいところでもあります。

しかし、技の用法などを知りたい場合は伝統太極拳教室でしか基本的に教えていませんので、太極拳をより深く学びたい方は伝統太極拳教室に行くことをおすすめします。

伝統太極拳教室の見つけ方

雑誌『秘伝』などにも教室案内が載っていたり、最近はインターネットでも探すことが可能です。

会場は公園で行なっている教室もあれば、どこか施設を借りて行なっている教室、中には道場を所持している教室もあります。

特に伝統太極拳には同じ太極拳と言ってもも、陳式・楊式・孫式・呉式・武式など全く風格の異なる流派で分かれています。

また先生の実力にもかなり差があるのが伝統太極拳の教室なので、一度見学や体験に行くことでご自身の求める教室に出会えるかもしれません。

〇社、〇氏(創始者名)、流派名(〇拳、〇派等)、護身術、推手、散手 等がキーワード!

太極拳教室の選び方

ここまで大きく分けた健身表演伝統の3つの太極拳について見てきました。いかがでしたか?皆さんが思っていた以上に違うのではないでしょうか。同じ太極拳でもその目的や訓練内容が全く違うことがおわかりかと思います。

いざ教室に通いはじめたら思ってたのと違う、ということはよくあることです。最初に自分のやりたいものはどれか、どんなことを学びたいのかなどある程度リサーチしてから通いましょう。

そして、もうひとつ教室選びのときのポイントがこちら。

複合的な教室もある?

実は伝統、表演、健身と教室は分かれてはいるものの、完全にそれ以外をやらないか?というとそうでもありません。
特に中国武術の中でも太極拳は、それぞれメインでやるものはあるものの、別の要素を含んでいる場合も多くあるのです。
 
例えば、
 
●健康太極拳のお教室だけど、県大会に出場しているメンバーがいる
 
●表演チームに、健康太極拳をメインにやっている人がいる
 
●伝統拳の教室だけど、大会に出場しているメンバーがいる
 
 ●伝統太極拳ではあるものの対人練習はほとんどせずに、大会を目指している教室(表演だけど伝統太極拳という名前の種目があるため)
 
など、完全に分れているかというと、そうでもない場合もたくさんあります。分かりにくい部分も多々あるのが太極拳の選び方の難しいところかもしれません。

最後に

最後にもうひとつ、教室を選ぶ際に気をつけたいのが先生です。じつは日本では太極拳の先生をやるにはとくに資格は必要ありません。ましてやスポーツジムなどで少ない講習を受けた後、インストラクターとして教えている先生もとてもたくさんいるのです。

当然先生の実力以上のものは学ぶことができません

ただ形を覚えればいいのか、技を理解したいのか、大会で上位を目指したいのか、強くなりたいのか…など、自分の目標に合った先生を見つけなくては本当に望んだものは手に入りません。

 
各々の目的に合った教室を選択しないと、「こんなはずじゃなかった!」ということになってしまいます。そうならないためにも、目的を持ってお教室を探してみてくださいね。
 
 
この記事をシェアする!