太極拳で膝を痛めてしまう人へ

太極拳をはじめて少し慣れてきたころ、たまに起こるのが『膝の痛み』。放っておくと危険です。早いうちにやり方を見直してひざ痛太極拳とおさらば!

膝の違和感

 

最初は難しかった太極拳も随分慣れて来て楽しくなってきた!そんな時に膝に違和感が…。

それ、歩型をやる際のちょっとしたクセが原因です。簡単に治せるので今すぐチェックしてみましょう。

 

膝の下が痛い

一番よくある悩みです。太極拳をする際はもちろん、階段の上り下りやしゃがんだ後に立ち上がる際などに痛むことがあります。そんな方はココをチェック!

原因

 

■中腰の際に膝がつま先を越えている

太極拳が絶対に膝がつま先を超えることがないか?といえばそんなことはありません。しかし、初心者でまだ足腰に強さが足りない方がやってしまうと、膝の痛みが発生してしまうことが多くあります。

また慣れてきた中級者の方が気を抜いたまま行ってしまうと、膝がつま先を越える回数が増え、同様に膝の下が痛いということになってしまいます。

 

痛くなってしまう理由

 

持病や怪我がない方のひざ下の痛みは主に膝の下の痛み=太ももの前側の疲労が原因です。

一見関係なさそうに見える膝と太ももですが、実は膝関節は骨盤や太ももから伸びる筋肉に覆われています。見慣れない方には難しいかもしれませんが、筋肉を見てみましょう。

上の図にあるように、太ももの筋肉は骨盤や太ももの骨からはじまり、膝のお皿を包むようにしながら、脛の骨にくっついているのです。

太極拳は中腰で何分も、何十分もゆっくりと動き続けます。

つまり、どんなに高い姿勢でやってもこの太ももの筋肉にとても強い負担がかかります。

その上に適切な位置に体重をかけることができずに膝が前に出てしまう方は、太ももの前側、しかも膝のすぐ上の部分に強い負担がかかるのです。

そうすると…上の筋肉の図とからめて想像してみてください。もうお分かりですね。

筋肉が最後にくっついている脛の骨の一番上のほう、膝のお皿の下の靭帯の部分が痛くなってしますのです。

 

痛みの治し方

 

■つま先を膝が越えないように注意する

■中腰の際に適切な位置に体重をかける(正しい歩型・歩法を行う)

■太もものマッサージ

多くはこれで改善します。それでも痛みが取れない場合は靭帯を痛めていたり、膝関節自体に問題がある、腰から痛みが来ている場合もありますので、お医者様に相談しましょう。

 

膝の内側が痛い

膝の内側が痛む場合もあります。

原因

 

■弓歩などで膝が内側に入ってねじれている

①うしろ脚をしっかりと張ることをせずに、なんとなく弓歩をとっていることで膝が内側にねじり入ってしまっている。

②まえ脚の曲がっているほうの膝が内側に入ってしまっている。

膝が内側に入ることにより、膝の内側の筋肉や靭帯に負担をかけてしまいます。また下手にひねることにより、関節自体に負荷がかかり軟骨等を痛めてしまう可能性もあります。

 

痛くなってしまう理由

 

基本的には上記項目と同じように、適切な力を伝えられないと変なことろに負担がかかってしまったり、余計なねじりが起こってしまうことによります。

弓歩から後ろ脚に体重を乗せる際にも膝が真下に落ちねじれてしまっている場合も多々あります。

膝の内側は太ももの前側の筋肉だけでなく、太ももの裏の筋肉からもなっています。今度は斜め後ろから見た図です。

さっきの図も一緒に見てみてください。よく見てみると膝の内側は太ももの前からだけでなく、裏側からも筋肉が伸びてきています。

つまり、膝の向きを間違うと筋肉により強く骨が引っ張られ、太ももの骨と脛の骨がねじれずれてしまうことになります。

この裏側の筋肉を使うことをせずに前側の筋肉だけで一生懸命膝を伸ばすような癖がある場合は、膝下が痛くなってしますこともあります。

 

痛みの治し方

 

■つま先と膝を同じ方向に向ける

■中腰の際に適切な位置に体重をかける(正しい歩型・歩法を行う)

■太もも全体をマッサージする

つま先と同じ方向に膝を向けることはとても大切ですが、無理やり膝だけを向けてしまうのは違います。無理に膝だけひねると今度は膝の外側などを痛めてしまう可能性が出てきます。必ず股関節から連動してください。

 

痛みが起きないためには

 

もちろん膝等の痛みは上記だけが理由ではありませんが、これらが理由になっている方は非常に多くいます。

痛みが起きないようにするためには、武術の基礎をしっかりと行うことが一番近道です。

はっきり申し上げると、健康のためにやるほどにしっかりとした体つくりが大切になってくると思います。

特に健康太極拳のみしか行わない教室では、中国武術の基礎を学ぶ機会があまりありません。

つまり歩型1つをとっても、力を入れる部分や適切な体重のかけ方など基礎的な体の使い方を知らないまま、先に形(かた)をやることになるのです。

進歩など動きながら行う形は特に膝周りを中心とした下半身に大きな負担がかかります。正しい歩型を知らない方がいきなり動きをやってしまうことは非常に危険であるといえます。

体の使い方や力の運びを覚えることで、正しい姿勢を覚えることにも繋がるので、基礎は本当に大切にしてくださいね。